診療について

虫歯の予防と治療

シーラントとは

シーラントとは奥歯や前歯の溝をプラスチック樹脂の一種で一層埋めることによって、虫歯を予防する方法です。 主に生えて間もない6歳臼歯や乳歯の奥歯に行います。

生えたばかりの歯は表面が未成熟で弱く、その後、唾液中のカルシウムなどを吸収して年月とともにだんだん強くなっていきます。

ですから、同じ永久歯でも大人と子どもでは歯の強さが全然違います。それだけ子どもの歯は虫歯になりやすいのです。
  • ☆6歳臼歯が生えたら、早めにシーラントをしてもらいましょう。

定期健診に行こう

乳歯や生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすく、むし歯になると早く進行します。また、奥歯の虫歯はお母さんが気づかない場合も多いので、3~4ヵ月に一度は定期検診を受けることをおすすめします。
学校健診で虫歯がないと言われても、実際にはレントゲン等で調べてみなければわからない虫歯もあります。
子どものお口の中は、歯の生えかわりや顎の成長があり、歯並びも変化していきます。こうした成長発育に関するチェックも定期検診でしてもらいましょう。
もし虫歯になってしまったら、できるだけ早い時期にきちんと治療を受けることが大切です。初期の虫歯なら小さい範囲を削るだけですむので、治療で大変な思いをすることもなく、治療期間も短くてすみます。

歯科医院用のフッ素も4ヵ月に一度ぐらい塗るのが効果的です。
定期健診のときに合わせてフッ素を塗ってもらうといいでしょう。

子どもは定期検診がとても大事 »
  • ☆定期的に歯科医院でお口の中をチェックしてもらいましょう。
  • ☆定期検診のときにはフッ素を塗ってもらいましょう。

キシリトールを上手に使おう

(1)キシリトールとは

イチゴやプラムなどにも含まれている、天然の甘味料で、糖アルコールとよばれる炭水化物の一種です。砂糖と同じぐらいの甘さがありますが、虫歯の原因にならないだけでなく、継続的に食べれば悪玉の虫歯菌を減らす作用があります。北欧をはじめとする多くの国で虫歯予防に活用されています。
甘いものをすべて控えるのではなく、キシリトールを上手に使うことによって、楽しく虫歯予防をすることができます。

(2)キシリトールのすぐれた効果

  • 虫歯菌に酸をつくらせない
  • 悪玉の虫歯菌を、害の少ない善玉の虫歯菌に変えてくれる(善玉虫歯菌なら子どもにうつっても大丈夫!)
  • プラーク(歯垢)を減らし、また、プラークをサラサラにして歯みがきで落としやすくする
  • 歯の再石灰化を促進する

(3)キシリトールの効果的なとり方

妊婦さん~2歳くらいの子どもがいるお母さんとお父さん
虫歯菌がうつるので、おとなと同じスプーンを使わない、ペットボトルのまわし飲みをしない、子どもの口にキスしてはいけない、とは言っても、ついしてしまうものです。それに、あんまりそんなことに神経質になると、子育てもよけいに疲れてしまいます。
そこでおススメなのが、お母さんやお父さんの虫歯菌を、子どもにうつっても害の少ない善玉虫歯菌に変えてしまうことです。キシリトールは悪玉虫歯菌を善玉虫歯菌に変えるはたらきがあります。虫歯菌がまだあまり定着していない、2歳ごろまでの子どものお母さんやお父さんは、ぜひ、キシリトールガムを使ってみてください。
自分のお口の健康増進、子どもが虫歯になりにくくなる、さらに、子育てが楽になって、一石三鳥です!

  • 毎日、1日に3~5回噛む
  • 食前、食後、歯磨き前、寝る前など、いつ食べてもOK
  • 3か月以上続ける
また、キシリトールを継続的に食べていれば、その後食べるのをやめても3年以上虫歯予防効果が持続するという研究結果も報告されています。
甘いもの好きになってしまった子ども
小さいときから甘いお菓子が好きで、虫歯ができてしまっているような子どもには、急にチョコレートもダメ、クッキーもダメというのは難しいと思います。
そこで、代わりにキシリトールのお菓子をあげましょう。キシリトールなら、甘いのに、いくら食べても虫歯になることはありません。ラムネのようなタブレットがよく市販されていますが、歯医者さんではキシリトールのグミやチョコレートを置いているところもあります。
食べ過ぎると便が多少ゆるくなることもありますが、ほとんどの場合、心配するほどではありません。
  • ☆甘味料としてキシリトール100%、もしくはキシリトールが主に使われているシュガーレスの製品(甘味料の約50%以上がキシリトールであること)を使用しましょう。
キシリトールを多く含んだガム等は虫歯リスクを増やさないだけでなく、お口の中の悪玉虫歯菌を減らし、虫歯菌を害の少ないタイプに変えることによって虫歯になりにくいお口に変えてくれる、虫歯予防の強い味方なのです。