トピックス
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乳歯の虫歯は歯科検診ではわかりにくい
(2014年7月31日更新)
「えーっ、こんなにたくさん虫歯があるのですか!歯科検診では虫歯がなかったのに。」レントゲン診査をして、お母さんがたに驚かれることは日常茶飯事です。
保育園や幼稚園、小学校の歯科検診では、虫歯があってもわからないことがよくあります。
決して検診をした先生が見落としているわけではありません。では、どうしてこのようなことがあるのでしょうか?
4歳以降にもっとも虫歯ができるところは、奥歯の歯と歯の間です。この隠れた場所は虫歯が相当に進行しないと、外からは見ることができません。
また、虫歯が進行していても、乳歯は痛みが出ないことが多いため、お母さんも気づきません。
このようなことがないよう、きちんと診査をするには、レントゲンを撮る必要があります。
とくに、3歳までに虫歯になったことがあるお子さんは、それ以降も虫歯になりやすい傾向にあります。半年に一度ぐらい、奥歯の間をレントゲンで調べてもらうといいでしょう。 -
6歳臼歯が生えたらシーラント
(2014年7月 更新)
シーラントとは、奥歯の溝の深い部分をプラスチックの樹脂でコートして、虫歯菌が溝の奥に入り込まないようにする虫歯予防処置です。おもに、生えて間もない6歳臼歯に行います。
6歳臼歯とは6歳ごろに生える永久歯で、それまで生えている乳歯の更に奥から生えてきます。乳歯が抜けて生えてくるわけではないため、永久歯と気づかない方もいます。
ところが、生えたての歯の表面は弱くできている上に、歯ブラシが届きにくいので、特に気をつけてケアをしないと、大事な永久歯が虫歯になってしまいます。
そこで、シーラントが虫歯予防に大変有効です。フッ素を塗っただけよりも、より確実に虫歯を予防できます。
ただし、数か月ではがれてくることもあり、それを放置すると、また虫歯になりやすくなってしまいます。
ですから、欠かさずに定期検診でチェックしてもらうことが大切です。 -
子どものうちに矯正をした方がいい5つの条件
(2014年5月 更新)
悪い歯並びは子どものうちに治しておくと、様々なメリットがあります。早期に矯正をすべき具体的な条件として、次の5つが挙げられます。
①アゴの成長発育に悪影響を及ぼすおそれがある場合。受け口や、奥歯が横にずれている咬み合わせなど。
②悪い咬みあわせによって、歯グキが下がったり、グラグラになっている歯がある場合。
③子どものうちに治しておけば、簡単で短期間に治療が済みそうな場合。
④将来必要と思われる仕上げ矯正を、より良い状態で行うための準備矯正。
⑤必ずしも早期に矯正をする必要はないが、本人やご家族の方が見た目を気にしている場合。
前歯のすきまが大きくて、見た目が悪いときなど。 -
赤ちゃんと同じスプーンはいけないの?
(2014年4月 更新)
虫歯菌は、1歳から3歳ぐらいの間に、唾液を介しておとなから子どもに移ります。
虫歯予防のために「子どもと同じスプーンを使わない」「子どものお口にキスしない」ことなどに気を使っているお母さんも多いと思います。
残念ながら、これらのことに気を付けていても、まったく虫歯菌をうつさないようにするのは至難のワザです。
しかし、虫歯菌が移っただけでは虫歯にはなりません。うつった虫歯菌が増殖して、はじめて虫歯のリスクが高まります。
虫歯予防に大切なことは、虫歯菌をうつさないことではなく、増やさないことなのです。
つまり、砂糖の多いお菓子やジュースなどを不規則に食べさせないということです。また、フッ素の利用も欠かせません。
ですから、スプーンを共用しない、口にキスしない、といったことは、あまり気にする必要はありません。 -
子どもの受け口
(2014年4月 更新)
受け口とは、上の前歯よりも下の前歯の方が前に出ていて、前歯が上下で逆になっているかみ合わせのことです。専門的には「反対咬合」といいます。
子どもの矯正は、歯並びの種類によって治療を開始するのに最適な時期が異なります。なかでも、反対咬合はできるだけ早い時期に治しておいたほうがいい咬みあわせのひとつです。
子どものうちに受け口を治す最大の目的は、上アゴと下アゴの成長バランスを正常に戻すことにあります。
受け口の状態のままでいると、上アゴは成長しにくくなり、逆に下アゴは成長しすぎてしまう恐れがあるからです。
上アゴの成長が抑えられると、顔の鼻の辺りが引っ込み、平たい顔つきになってしまうこともあります。
3歳児歯科検診で反対咬合と言われたら、さっそく専門の歯医者さんに診てもらうことをおすすめします。 -
子どもにも糸ようじを使いましょう
(2014年3月 更新)
歯みがきをするのは歯垢を落とすためで、ただ食べカスを取ればいいというわけではありません。歯垢とは歯の表面についた白っぽいネバネバしたもので、これこそが虫歯菌の塊です。歯垢1ミリグラムには虫歯菌などの細菌が、なんと1億個も住んでいます。
相手はミクロのバイ菌です。歯ブラシの毛先が通らない歯と歯の間にも入り込んで、歯を攻撃しています。それで、歯と歯の間は虫歯ができやすいのです。
これを防ぐには糸ようじを使うしかありません。糸ようじとは「デンタルフロス」とも呼ばれている糸状のもので、子どもに使う場合はスティックの柄がついたものが使いやすいと思います。特に乳歯は奥歯と奥歯の間が虫歯になりやすいので、子どもにも毎日糸ようじを使うことが大切です。
3歳を過ぎてだんだん歯みがきに慣れてきたら、奥歯の間に糸ようじを使いましょう。 -
下の前歯が後ろから生えてきたら
(2014年2月 更新)
6歳ごろになると下の前歯が生え変わります。通常は乳歯がだんだんグラグラになってきて、抜けると同時に永久歯が生えてきます。
ところが、乳歯がまだ抜けていないのに後ろから永久歯が生えてくることがあります。「これは大変、早く処置をしないと歯並びが悪くなってしまうのでは?」と心配になってしまうかもしれません。
でも、あわてる必要はありません。いずれ乳歯が抜けてくれれば、後ろの永久歯は自然に前に移動していきます。
ただし、もともと顎の幅が狭い場合は、やはり前歯がガタガタの歯並びになってしまいます。しかし、早めに乳歯を抜いても歯並びが良くなるということはありません。
乳歯がなかなか抜けそうもない場合や、グラグラしていてご飯が食べにくいときには、歯医者さんで抜いてもらうといいでしょう。 -
歯を抜かない矯正
(2014年1月 更新)
矯正治療で歯を抜く、ということを耳にして心配になっているお母様もいらっしゃると思います。デコボコの歯並びや出っ歯の場合、歯をきれいに並べたり、ひっこめたりするには新たにすきまをつくる必要があります。そのすきまを使って歯を動かすためです。
おとなの場合は歯を抜くことによってすきまを作るのが一般的です。
一方、子どもの場合は歯を抜かずに矯正できることが多くあります。
子どものうちは成長期を利用して顎を広げたり、奥歯を後ろに動かしたりしてすきまを作ることができるので、歯を抜かないで矯正できる可能性が多く残されています。
また、おとなになってからの矯正は、歯茎が下がってしまったりする、思わしくない反応も出やすくなります。ですから、やはり矯正をするなら子どものうちにしておく方が、いろいろなメリットがあるのです。 -
乳歯の虫歯はレントゲンでなければわからない
(2013年12月 更新)
永久歯と比べ、乳歯の虫歯は見ただけではわからないことがよくあります。
それにはレントゲンを撮るしかありません。小児歯科専門や小児歯科が得意な先生は、見た目の変化がなくても「この奥歯の間はあやしいぞ」ということがだいたい分かるので、レントゲンを撮って調べます。早期に虫歯が発見できれば少ない回数でしっかりと治すことができるのです。
特に奥歯の歯と歯の間にできる虫歯は、外側から見ても黒くなっていたり、穴があいていたりするのが見えないので、幼稚園や保育園の検診では発見されないこともあります。
歯が痛くなった時にはすでに虫歯が神経に達するほど進行している場合もあり、発見が遅れると根の治療をしても治りが悪くなってしまいます。
では、どうすれば虫歯を早期に発見できるのでしょうか? -
うがいはちょっとの水で
(2013年10月 更新)
子どもの歯磨きの後には、あまりブクブクとうがいをさせないほうがいいってご存知ですか?
市販されている歯磨き粉や歯磨きジェルのほとんどにはフッ素が入っています。
歯磨きをするときはこれらを使いますが、子どもの場合、その一番の目的はフッ素を歯に効かせることです。ただ歯垢を取るだけなら何も付けずに磨いてもいいわけですが、虫歯予防にフッ素は欠かせない要素です。ですから、小さなお子様も少量でいいのでジェルなどをつけて磨くことをおすすめします。
そして大事なのは、うがいをしすぎないということ。せっかくフッ素入りのものを使っても、うがいで流してしまっては元も子もありません。磨いた後、お口の中にいかにフッ素を残せるかがポイントです。
【正しいうがいの仕方】
大さじ1杯以下の水で、5秒まで!